北北海道大会・決勝〜感動をありがとう〜
7月22日、甲子園出場をかけて、第99回全国高等学校野球選手権大会の北北海道大会決勝戦が行われました。
白樺学園は滝川西高等学校と対戦、0−0で迎えた3回に牧の二塁打で先制した。6回表にヒットと二塁打等で同点に追いつかれたが、その裏には阿部のタイムリーヒットで勝越しに成功した。しかし8回表二死から相手本塁打で2−2の同点に。延長10回表、相手先頭打者の放った打球はレフトのフェンスを越え本塁打に。10回にしてはじめて勝越されてしまう。10回裏は代打の起用も、3人でおさえられ、そのまま2対3で試合終了。両校挨拶にはスタンドから大きな拍手。全校応援のレフトスタンドへ挨拶に来た選手たちは礼をすると、そのままグラウンドに崩れ落ちた。翌日、バスで3年間練習したグラウンドに帰着した主将の阿部君は「悔しいけど後悔はありません。最高の応援の中、試合ができたことが本当に幸せだった。一人ひとりに直接感謝の気持ちを伝えたいくらいです。ありがとうございました。」と感謝の気持ちを伝えてくれた。(荘司)
1回表・守備
前日準決勝の立ち上がり、制球が不安定な初回に失点していた背番号1牧野。先頭打者にはストライクを先行させたがフルカウントから甘く入ったストレートをセンター前に運ばれ、先頭打者を出してしまう。しかし、この回阿部捕手は何度もマウンドへ。一死二塁のピンチも後続を断ち無失点で切り抜けた。
中前打。犠打、1死二塁。中飛、2死三塁。一飛。
1回裏・白樺学園の攻撃
相手投手は北北海道大会を一人で投げ抜いてきた背番号1。ここまで43回1/3を被安打17(1試合9回あたり3.5本)自責点3(防御率0.62)と、ヒットは9回投げて3〜4本、点数は1試合あたり0〜1点程しか取られていなかった。
そのたちあがり、先頭の牧はボールを先行させフルカウントまで行ったが出塁できず。続く阿部の打球はセンター方向への強めの当たりとなったが、相手セカンドの好守もありヒットにならなかった。
◇牧二飛。阿部二ゴロ。池田三振。
2回表・守備
ワンアウトからヒット、犠打で二死二塁のピンチを切り抜け無失点。
◆三振。右前打。犠打、2死二塁。投ゴロ。
2回裏・白樺学園の攻撃
相手投手の回転の良いボールをとらえきれず三人で攻撃を終える。ノーヒットが続く。
◇佐藤(槙)捕邪飛。澤田左邪飛。小笠原三振。*邪飛:ファールフライ
3回表・守備
内野ゴロ2つと外野フライ、打者三人、無安打で抑える。
◆遊ゴロ。二ゴロ。右飛。
3回裏・白樺学園の攻撃
好走で二塁へ滑り込みガッツポーズ。
タイムリー二塁打とした。次打者は好打者の阿部だけに値千金の走塁。打撃・走塁とも素晴らしいプレーでした。
なおもチャンスで阿部主将の第2打席。
2球目、外角やや高めのボールを芯でとらえ、センター右へ鋭い打球が飛ぶ。
あらかじめ右方向に守っていたセンターの守備範囲となりアウト。
好球必打のナイスバッティングだった。もし抜けていれば、と思うが配球や打撃にあわせた守備位置も見事だった。
◇西村右前打。牧野犠打、1死二塁。久保左飛、2死二塁。牽制失、三進、2死三塁。牧右翼線二塁打、西村生還1点、2死二塁。阿部中飛。
4回表・守備
一点先制直後の重要な守り。一塁手の池田、二塁手西村の好守がとび出す。打者三人、無失点で終える。
センター前にぬけそうな当たりをおさえセカンドキャンバス近くからノーステップで送球する西村選手。
ストライク送球でヒットを一つ防いだ。
◆遊ゴロ。二ゴロ。左飛。
4回裏・白樺学園の攻撃
先頭打者、池田はジャストミートした打球。
良いところに守っていたレフトの守備範囲となりアウト。
あとほんの数センチ前でとらえていればと思うが、それは約1/1000秒の違いだ。
この写真シャッタースピードは1/1600秒。それでもボールはぶれていて、進んでいるのがわかると思います。
ちなみに次の一枚を撮り始めるのには1秒に10コマ連射できるカメラでも約1/10秒かかるため、打球は数メートル先を飛んでいます。
前にも書きましたが、一眼レフの連射でボールはバットにくっつきません。あれはカメラマンの手によるものです。
野球の打撃も、130キロ〜(秒速36.1m〜)のボールを捉える世界です。数センチ前・後で捉えることで、1センチボールの上、下をたたく、バットの芯から数センチ近く、遠くで捉えることにつながり、打撃結果はまったく異なります。ちなみにバットの幅は最大で6.6センチでボールの直径は7.4センチ程。バットもボールも丸いため、ほんの僅かでもずれると角度や飛距離など打撃結果はことなる。
澤田のはなった打球も強い打球だった。
三者凡退ではあるが、3,4,5番から強い打球が飛んでいた。
◇池田左飛。佐藤(槙)中飛。澤田遊ゴロ。
5回表・守備
三塁ゴロを処理する久保選手。送球に備え、セカンド、ライトもバックアップに走っている。
守備もたいへん上手な小笠原選手が送球体勢に入る。ストライク送球だった。
5回裏・白樺学園の攻撃
西村が振り抜いた打球がレフト後方へ伸びてゆくが、相手左翼手が体勢を崩しながらも好捕。無得点。
好守に活躍の西村が振り抜いた打球がレフトへ飛んでゆく。
◇小笠原捕飛。西村左飛。牧野三振。
6回表・守備
ピンチをしのいできた白樺だが、ついに二死二塁のピンチでタイムリーを浴び、同点に追いつかれてしまう。なおも二塁にランナーがいたが、後続を断ち最少失点で切り抜けた。
二死二塁、カウント1−1から投じた1球。
ボールがうわずり瞬時しまったといった表情を見せる。
インコースを狙ったボールが、真ん中高めに甘く入る。相手打者は3番(主将)。これをのがさず見事に捉え二塁打。同点を許す。
守備のタイム。
伝令の背番号13馬場選手が笑顔で声をかける。
一、二塁間の打球に二塁手西村が追いつきトスで一塁へ送球。ピンチを脱した。
◆右前打。犠打、1死二塁。三振、2死二塁。左中間二塁打1失点、2死二塁。四球、2死一、二塁。二ゴロ。
6回裏・白樺学園の攻撃
ヒット性の打球に相手二塁手が追いつき送球、一塁クロスプレーとなった。
2度の牽制と警戒される中、初球で盗塁を敢行。
際どいタイミングの中、送球がショートバウンド。
盗塁に成功し、一死二塁。バッターは、第一、第二打席ともにヒットにならなかったものの、ボールを芯でとらえていた阿部主将が打席にたった。
◇久保三振。牧内野安打。牧二盗、1死二塁。阿部左前打、牧生還1点。池田左飛。佐藤(槙)中飛。
7回表・守備
勝越し直後のイニング。
ショートの小笠原選手はセンター前まで背走し、難しいフライをキャッチした。
3人で抑える。
残り8回、9回、2イニングスおさえれば甲子園。
◆二ゴロ。三邪飛。遊飛。
7回裏・白樺学園の攻撃
小笠原選手は出塁こそならなかったがツーストライクから4球ファール。勝利へむけて気持ちのこもったプレーが続く。
終盤にきても相手投手の好投に三者凡退に抑えられる。
◇澤田三振。小笠原二ゴロ。西村一ゴロ。
8回表・守備
ツーアウトを取り、三人目の打者もストライク先行で追い込んでいた。
しかしこの後、ファールなどでフルカウントからの8球目、力のこもった投球が真ん中高めへ。相手打者がフルスイングすると、快音残し打球はレフトへ。両翼95mのスタルヒン球場のレフトフェンスを少し越えたところでバウンドする。同点本塁打。
ちなみに甲子園は両翼95m、帯広の森は97.6m。円山球場は98m、麻生球場は92m(2019年度に外野両翼を拡張予定)。各球場の広さはこの他センターまでの距離だけでなく、左中間、右中間などフェンスの弧の具体で随分ことなっている。甲子園球場は左右中間までの距離が118mと長く、広い球場として有名。
後続を抑え、最小の1失点。
あと一人でチェンジ、あとアウト4つのところでの同点弾だった。
◆三振。一ゴロ。左本塁打、生還1点。中飛。
8回裏・白樺学園の攻撃
勝越したい白樺学園。二本のヒットで二死一、二塁までゆくが、好投の前に、あと一本がでなかった。
ライト前ヒットを放ち出塁した久保選手
二遊間への強いゴロをはなつ阿部主将。
内野安打となり、チャンスを広げた。
◇牧野三振。久保右前打。牧三邪飛。阿部内野安打、2死一、二塁。池田三振。
9回表・守備
守備のタイム
力投続ける牧野選手
ショートゴロを小笠原選手選手が確実に処理し無失点。
◆左飛。三振。中前打。遊ゴロ。
9回裏・白樺学園の攻撃
2対2の同点でむかえた9回裏。得点できればサヨナラ勝利で甲子園が決まる。ベンチ、応援の声は最大級になっていた。
先頭の佐藤槙が四球を選び出塁に成功。
次打者澤田が送りバント成功。
一死、二塁。一打サヨナラ。
あと1本が出ず、試合は延長へ。
◇佐藤(槙)四球。澤田犠打、1死二塁。小笠原中飛、2死二塁。西村二ゴロ。
10回表・守備
先頭打者に本塁打を浴び、この試合はじめてリードを許す。
◆左本塁打、生還1点。三直。二ゴロ。内野安打。右前打、2死一、二塁。左飛。
10回裏・白樺学園
延長戦。1点で同点。2点なら勝利。無得点なら夏が終わる。
先頭打者は背番号1牧野がバッターボックスへ向かう。
◇牧野三振。代打棚橋二飛。牧左飛。
試合終了。
最後までご覧下さりありがとうございます。
現在夏の甲子園大会が行われています。
(大会を見ると)
「もし勝っていたらそこにいたのは自分たち、そんな気持ちになってしまうんだと思います。」
と、選手からきいたことがある。
明日12日は北北海道代表校・南北海道代表校が甲子園初戦を迎えます。
たくさんの人に、感動を与えてくれた選手の皆さんに感謝の気持ちとともに、更新します。
応援してくださったみなさん心より感謝申し上げます。これからもあたたかい応援よろしくお願いいたします。