アイスホッケー部感動の最終試合 インターハイ準決勝より
1月24日土曜日苫小牧市白鳥アリーナで第64回高校アイスホッケー選手権大会の準決勝が行なわれました。<続きに記事と写真を掲載していますのでよろしければご覧下さい。>
まもなく試合開始。
C(主将)マークの志賀選手が選手達に声をかける。
ノーシードの為、組み合わせ抽選で最も注目された実力校、駒大苫小牧高校との試合は、押し気味に進みながらも互角の展開。DF(ディフェンダー)の好守が突破された際もGK(ゴール・キーパー)高橋の好守が光り第二ピリオドを終え0−0。野球部、サッカー部など3年生クラスメイトを中心とした応援団からも「いいぞいいそイサミ」のエールが何度も送られていた。第3ピリオド6分32秒、背番号18の輪島颯人(本校2年)が待望のシュートを決め白樺学園が先制に成功。まちにまった初ゴールに歓喜の選手そして応援団。常勝白樺のムード。しかしその約3分後に同点においつかれ「次の1点をとった方が勝者」とうい緊張感に会場は包まれた。残り10分、勝利をかけての激しいホッケーが展開。残り時間が刻一刻少なくなるも、守りつつ、攻める白樺。すると、ゴール前、古川(21番3年生)がゴールイメージしたかのような「ラストパス」を蓑島へ。蓑島はキーパーの僅かな隙をつく。しかし見事なコンビプレーも得点には至らなかった。このピリオドのシュート数(相手の倍の12本)があらわすように、攻める白樺にそれをしのぐ駒苫。両雄譲らず第3ピリオドが終了し試合は延長戦へ。5分間の延長は一人少ない4人対4人(GKを入れると5人)の特別ルール。これまでの(5人対5人の)流れだと決着つかずGWS(ゲームウィニングショット)になろうかと思われた。しかし開始2分すぎ、相手ゴールへ攻め入る白樺。それがしのがれ敵陣ゴール前から気がつけば自陣ゴールへ抜け出され、相手ゴールが決まってしまう。残りは3分弱だ。最後まであきらめずにプレーする選手達は、素早く、あわてずしっかりと自分たちの攻めのホッケーをする。脚がつかれてきてもおかしくないが、それを感じさせない両校の選手達。残り10秒のカウントダウンも、最後は無人の場所にパックが流れてゆき、それを見送るように試合終了をつげるブザーが鳴り響く。今季はじめて白樺学園ホッケー部が負けた瞬間だった。大会は3位(ベスト4)で3連覇を逃したが、アイスホッケー部の公式戦連勝は実に36だった。うなだれ、涙をこらえる選手達。涙する人々。「終了時は頭が真っ白だった。」「相手の方がよいホッケーをした。悔いはないです。だからホッケーは面白い。」とは選手の学校での後日談。今年のインターハイ準決勝は、延長で1−2の好ゲーム。負けて悔い無し、勝って歓喜の歴史に残る好ゲームだった。白樺に勝利した駒大苫小牧高校は決勝を5−0で勝利、3年ぶりの優勝を飾った。(おめでとうございます。)
◇試合後・学校で会えた3年生の選手達の話 「悔いなし」「最高のチーム」
「試合には負けたが、日本一のチーム。そこでプレーできてほんとに良かった。」(4番田所日季)
「一番下のセットからスタートだったがあきらめないで3年間やって試合にでられるようになった。周りの選手・スタッフのおかげ。後輩もあきらめないでほしい。」(10番鈴木翔弥)
「出場機会は多くなかったがあきらめないでよかった。今下のセットにいる後輩も最後までがんばってほしい。」(47番池田脩真)
「最後まで足が動き、氷上で自分の全力を尽くすことが出来た。悔いはないです。」(99番香田悠匠)
◇応援を代表して(早くから自主応援の準備を中心的にやってきた3年生生徒の話)
甲子園を目指す夏はホッケー部にスタンドでずっと応援してもらっていたので野球部を中心にサッカー部や陸上部の生徒と応援に行くのを楽しみにしてきました。試合が終わった時は、スタンドでは泣いている人もいました。負けたのは残念だけど、最後まで見届けられて良かったと思います。(3年大石響太)
◇記事担当より
高校野球、特に兵庫県西宮市の甲子園球場で行なわれる大会は世代や老若男女を越えて人々を魅了するものとして知られているのは言うまでもないことです。しかしここ北海道からは会場が遠いこともあり、なかなか見に行くことはできません。一方、アイスホッケーは冬にインターハイが北海道を含め各所で行われていますが、真夏の8月、「氷上の甲子園」とよばれる全国選抜大会が苫小牧市白鳥アリーナをメイン会場に行われていることご存知でしょうか。南は福岡から北は北海道までのチームが出場しています。野球なら選抜(春の甲子園)といったところでしょうか。私は、高校スポーツとして野球、サッカーなど、最も感動できる団体競技の一つがアイスホッケーかと思います。北海道内で実際に目の前でプレーを見ることができます。(防寒とパックの行方には充分ご注意下さい。)本校の選手達も「アイスホッケーをたくさんの人たちに見てほしい。」と願っていて、私もそれを応援したい気持ちでいます。 選手のみささんお疲れさまでした。この後は、国体チーム、社会人チーム、大学、プロそしてオリンピックチームで活躍を期待しています。引退してもアイスホッケーというスポーツを通じて学んだ大切なこと、白樺学園高校で学んだことを生かし、社会で活躍されることを祈念しております。保護者、関係者の方々にも感謝しております。たいへんおそくなりましたが、ささやかですが、みなさんへの応援と感謝の気持ちで写真を掲載いたします。(荘司)
*写真は時系列で掲載しています
試合前
先制点(第3ピリオド)