苦闘・逆転・勝利 笑顔と涙の代表決定戦〜夏の甲子園 北・北海道予選十勝支部代表決定戦
7月6日行われた、甲子園へとつながる夏の高校野球十勝支部予選Aブロック代表決定戦は6回終了時0−2、走者を1人も出すことが出来ない劣勢の中、苦闘。7回表に逆転。8回裏にワンアウト満塁のピンチを防ぎ9回表に3点を追加6−2で勝利した。負ければ引退、勝てば夢へ一歩近づく。笑顔と涙の交錯する素晴らしい夏の支部代表決勝戦でした。見た人に感動を与える素晴らしい試合で関わった人たち全てに拍手をおくりたい。
試合前
アップする選手達
1,2,3…17人。
「けがしちゃいました。」とグランドから仙名くん。
シートノックには参加せず、ファーストミットではなく左手にはボール拾い用とおもわれるグラブ。
「この大会たくさん撮ってください」と声をかけられていたのです。
「試合に勝っても(北大会・甲子園までの期間では)もうプレーできない」事実上の引退試合かもしれない。
昨日の記事、参照下さい。それを知ってか集合写真で優勝旗を持っているのは彼なのです。
この頃全校応援のスタンバイも完了
有志の応援団
応援団旗を担当するのは、高橋勇海君。
重たく大きい旗ですがアイスホッケーで鍛え上げた体でしっかりと持ちあげます。
試合開始です。
1回
先頭打者の工藤。
きれのいい速球、スライダーが打撃陣を苦しめた。
3番常通
ここから、6回まで18打者連続、出塁なしの完全試合(パーフェクト:無安打:無得点というだけでなく出塁もなし)が続く。
先発背番号11、二年生の中野投手
初回、先頭打者にヒットを許し、犠打でスコアリングポジションにランナーを背負ったが
三振、内野ゴロで無失点に抑えた。
3回裏
味方のエラーと敵のヒットなどで、ツーアウト1,2塁
相手バッターの放った打球はライト線へ飛んで行く
バウンドしながら右へ切れて行く打球を抑える木下選手
二塁打で1失点、
送球がそれされに失点。
後ろにはバックアップに投手が来ていてボールをすぐ抑えていました。
この回の2失点が大きくのしかかります。
マウンドに集まる選手達
次打者をセカンドゴロに打ち取り追加点を防いだ。
4回 打者は2巡目に入ります。
打者もボールにくらいつきます
相手投手の好投が続きます
4回
低めにコントロールされたボールと
鍛え上げられたスイングの対決
あと10センチボールを前でたたけていたら打撃結果はことなるが
打者の対応以上に投球がまさっていたようだ。
しかし、三振(多くはない)にしても内野ゴロにしても、各選手スイングの鋭さは光っていたように思う。
5回
ワンアウトからヒットと死球でピンチをむかえ、花田捕手がマウンドへ。後続をたった中野投手は5回を4安打6三振2失点(自責点1)に抑えた。
特に失点してから崩れずに気合いの入ったピッチングが印象的だった。ナイスピッチング。
6回
花田の第2打席。高めにきたボールが手に当たりバットが落ちる。
痛そうなそぶりは見せずに次のボールを力強くスイングしていた花田選手。
中野(投手)にかわって代打、好打者の阿部もヒットを放つことは出来なかった。
この試合足元に跳ぶ打球が少なくなかった。
しかし空振りはけして多くはなく、秋の全道大会準決勝での敗戦から
「どんな投手にも対応できる」打撃を練習してきたという。
ヒットがでるのにほんの少し投球がうわまわっている状況
だったのかもしれない。
これで18打者連続出塁無し。6回終了時でパーフェクトピッチングにネット裏もざわめきはじめたという。
コールドスプレーといえば仙名選手。
野球部壮行会のスライドの中、スプレーを使っていた彼ですが
チームでの役割でもあるのです。(コーチャーがポケットに入れています。)
6回裏
2点リードされている状況。
投手は背番号1齋藤敦哉選手に交代です。
このままでは最後の登板、最後の試合になってしまうかもしれない。
これからリリーフ第1球を投じるところ
昨夏の代表決定戦では、最終回に登板、サヨナラ負けを喫した辛い辛い思い出。
それを払拭するかのように
一球入魂の投球
無失点におさえる。
7回表
先頭、1番バッターの工藤、この試合第三打席ではなった打球は内野ゴロだった。
しかし送球がそれ(失策)、19人目にして初の走者がでた。
次打者田口が送りバントに成功
ランナーは二塁へ
初のスコアリングポジション
投手もランナーを背負ってセットポジションからの投球で打者と勝負。
カウント1−1から
常通の放った打球はライト前へ
タイムリーヒット
工藤がホームイン
とても大きな1点が入る。
湧き上がるスタンド
次打者が四球でランナー一二塁
代打池田の放った内野ゴロを敵がエラー
常通がホームインして同点
次打者がたおれ
ツーアウト、一,二塁
片淵がはなった打球はゴロで、一二塁間へとんで行く
ぬけた!
喜び、わきあがるスタンド。涙を流すもの、だきあうもの、ハイタッチするもの。
逆転タイムリー
この回打者8人、2安打、敵失、四球、犠打
はじめての好機をのがさなかった白樺学園が逆転に成功した。
7回裏
齋藤敦哉が気迫こもった投球
先頭をショートゴロ
チーム初得点の工藤が軽快な守備を見せた
一球入魂の投球
2者連続三振
逆転後を3人で抑えた
8回表
攻撃に転じたい白樺学園だが
3人で抑えられてしまう
8回裏
大きなピンチが到来する。
先頭打者が不意をついた初球セーフティーバント。
これが成功し内野安打。
ここで、捕手が花田から神田に交代。
第2捕手の役割は不意にやってくることが多いが、腕の見せ所だ。
公式戦初登場(*私の記憶によります)の3年生は強肩の捕手
先日の壮行試合にもベンチ入りメンバーから特別出場してました。
次打者がレフト前ヒットを放ちノーアウトランナー一二塁。
さらに次打者がはなったライトフライで二塁ランナーが三塁へ進みワンアウト一三塁。
一塁ランナーが2盗に成功。(状況から二塁には送球せず)
次打者を四球で歩かせ、一点もやらないため満塁策をとった形になる。ワンアウト満塁のピンチ。
(*満塁の場合ホームはタッチの必要のないフォースアウトがとれます。)
ベンチから伝令が出て集まる選手達。
投げる齋藤
打球は三塁へ、この位置からバックホーム。間に合うか?
ノータッチの分間に合いアウト。満塁策成功。
捕手もいい位置構えていた。
一塁にもきっちり送球する神田捕手
ツーアウト満塁です。得点差は1点。
次打者の放った打球はまたもや三塁へ
悪送球なら二失点の場面ですが*バックアップに工藤選手が来ています。
やった、ピンチを切り抜けた!
野球はみんなでするものだ
打球を野手の届くところに打たせさえすれば
なんとかしてくれるバックがいます。本日のゴロアウトは11.
交代した選手が
交代された選手の分まで頑張って
プレーしているような気がしました。
逆転もさることながら、この守りは凄かった。
ピンチを抜け出し
花田主将は「笑顔」で選手に声をかけます。
好きな言葉は「笑え」です。
「ピンチのあとにチャンスあり」
とは野球の名言の一つです。
9回表
先頭打者の常通がライト前ヒットで出塁
続く4番の高橋が、値千金の送りバント成功
池田が内野安打で出塁
次打者がたおれ
ツーアウト、一二塁
片淵がセンター前へタイムリーヒットを放つ
常通がホームイン 4−2に。
神田が三塁線にツーベースを放つ
池田ホームイン
片淵もホームイン
6−2に。
不意の出場から、ピンチを脱する守り、そして勝負を決める二塁打。
これはうれしいことでしょう。
9回
レフトに、3年生坂下が入る。
セカンドゴロ
下から送球し確実にアウトをとる。この気持ちよくわかります。
替わったところに打球が飛ぶといいますが、レフト坂下へのフライでツーアウト。
最後のバッターの打球はレフト前へ
坂下がスライディングキャッチ
抑えた。勝った!
おめでとう!
白樺学園 000000303|6
帯 北 002000000|2
投手:中野、齋藤(6回から)
長打:二塁打 神田(9回)
マルチヒット:常通2安打、片淵2安打
打点:片淵2,神田2,常通1
逆転打:片淵(7回)
初得点:工藤(7回)
盗塁:片淵
吹奏楽部のみなさん、
チアリーディング部のみなさん
応援団のみなさんおつかれさま。
応援団の中心はアイスホッケー部員たち。
8月には氷上の甲子園、アイスホッケーの全国選抜大会で日本一を目指しています。
苫小牧開催です。ぜひ応援にいきましょう。
そして全校生徒、保護者、関係者の皆さんおつかれさまでした。
応援団旗を最後まで持ち続けた高橋君おつかれさま。
北・北海道大会2年ぶり14度目の出場おめでとう。
秋 全道ベスト4
春 全道ベスト4
そして夏・・・甲子園へ行こう!
ごらんくださりありがとうございました。(荘司)